匂紫羅欄花

□第3話 近
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「―――私は、本当に陛下が心配でうかがったのです。………ですが、確かに自分のため、と言うのもありますわ。」


「――はっ、そう、だろう……所詮は、お前もっ…他の連中と、かわ、らんのだっ……!」


そう、この方が人を拒絶し、信じないと言うのなら―――







「―――私は、幸せになりたいのです。」







「…………は?」




「私は自分の故郷から、この遠い国までようやっと嫁いで来たのです。………それなのに、結婚してそうそう未亡人になさるおつもりですか?―――冗談じゃありませんわ。」



「―――」


相手は言葉もないらしい。
それはそうだろう。ここまで包み隠さず、本音をまるっと聞かされたのだから。



「――ですから、陛下にはこれから私の治療を受けて頂きます。……こう見えても私、医者なので。」



これはあくまで自分のため、こう言えばこの方も真っ向から拒みはしないはず、



「では、これから付きっきりで治療にあたらせて頂きますので、







――覚悟してくださいね?陛下」




これは、《宣戦布告》。
私は決して、諦めないと決めたから。





さあ、“戦い”は始まったばかり――――





……To be continued
 
 
 
 
 
◇◆◇◆◇◆
あとがき

サイトを休止してからの再開一発目です。
間が開いてしまったので、最初の頃に構想してたのと感じが違ってきてしまったような………
少なくとも主人公はこんなにたくましくなかったはず………( ̄▽ ̄;)

次回はさらに主人公が凛々しくなる…予定。

では、拙い文章をご覧下さりありがとうございました!!


2011/02/20
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