匂紫羅欄花
□第1話 心
3ページ/3ページ
「――真っ直ぐに前を向いて、歩き続けなさい。」
――母様は、貴女の幸せを願っているわ。
―――
……歩き続けること。
それは、簡単なことではない。
けれど、諦めるわけにはいかないのだ。
……諦めるということは、私の幸せを願ってくれる人達の想いを、無駄にするということだから。
《……まだ、大丈夫。》
――私の心の中には、
私を想ってくれている人達の“想い”で溢れているから。
これがあれば私は、まだ歩いて行ける。
たとえ今、どんなに辛い状況であったとしても。
「……決めるのは、私自身なのだから。」
――そう、まだこの“道”は、始まったばかり。
「…これからが勝負よ。」
――そうして笑った姫君の表情は、この国に来てから見せる1番晴れやかな笑顔だった。
***
「――ほぉ、これはまた、面白そうな姫君がお入りになられたのぉ。」
そう呟いて、その老人は庭の奥へと消えていった…。
……To be continued
◇◆◇◆◇◆
あとがき
またやってしまいました新連載っ!!
本当に…やらなきゃいけないものを増やしてどうするのか……ιι
こちらも突発更新になると思いますがよろしくお願いしますι
2009/06/29