リボーン2

□もう、死んで下さい
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学校まで付いてくる気らしい骸と、並んで歩く。


……ちょっと、くっつきすぎだって!!


ぴったりと左側にくっ付かれている状況は、何だか他校の不良少年に連行されているみたいに見えるのか。
すれ違う生徒達から哀れみの籠もった視線が飛んでくる。


まぁ、可哀想という点では否定しないが。


「骸、もっと離れてよ」

「何か言いましたか?」


訴えると、骸は聞こえない振りをした。

くそ、セコイ手を使いやがって……。


「いい加減そろそろ離れてくれないと、厄介なことになるんだけど」

「何か言いましたか?」

「繰り返すなよ!じゃなくて、本当にヤバいって!離れないと―――」

「変態がこんな所で何してるの。咬み殺すよ」

「……遅かったしっ」


現れたのは並盛の恐怖政治、雲雀恭弥だ。


「綱吉、そんな奴と一緒に歩くなんてどういうつもり」


睨まれて身が竦む。


「どういうつもりもなにも、オレは離れてって散々言ったのに、骸が聞いてくれなくて……っ」


こうなりゃ骸一人に責任を押し付けて、オレは泣き落とししかないでしょうっ。

獄寺君同様に、ヒバリさんの扱いにも、大分慣れてきてるんだからねっ!


首は横に45度。
目は必死に潤ませて上目遣い。
手は口元にそっと添えて握り締める。
今にも泣きそうな表情を浮かべてヒバリさんを見れば……。



「―――可哀想に」



ほぉら、ヒバリさんの不機嫌そうな表情が一変した。


「変態果実は僕が咬み殺してあげるから、泣かなくていいよ」

「有難うございますぅ」

「ちょ、綱吉君!酷くないですか!?」

「うるさい!お前が悪いんだろ!」


トンファー両手に近寄ってくるヒバリさんに、骸はズルイと言いたげに視線をオレにやるが。

せっかく難を逃れることが出来たのに、形振り構ってられるか!!


「変態はさっさとこの街から消え去りなよ」


睨みながらトンファーを構えるヒバリさんに、骸はハァと大きな溜め息を吐いた。


「せっかく綱吉君とデートしようと思っていたのに、バカ鳥のせいで台無しですね」

「誰がバカ鳥だって?あんまり調子に乗ってるとその気持ち悪い髪を丸刈りにするよ」

「クフフ、出来るものならやってみなさい。その代わり僕も、キミのそのカラスみたいな縁起悪い髪を毟り取ってやりますから」

「なに」

「なんですか」


睨み合う二人。

辺りの空気がグンッと冷たく、澱んでくる。


(ひぃ〜っ、この二人が睨みあったら、本当に怖すぎるっ)



―――話の内容が小学生レベルなのは置いておいて。




 
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