リボーン2
□もう、死んで下さい
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朝起きると、まず部屋を見渡すのが一日の始まりだ。
「よ……し、誰かが入った形跡は無し、と」
寝る前に確認した物の位置が変わっていないことに安堵して、ベットから立ち上がった。
え?
何の確認したのかって?
無自覚の変態、(略して【変態@】)が寝ている隙に部屋に入っていないかを確認したんだよ。
朝起きると脱ぎっぱなしにしていた服が、キレイに畳まれていることがしばしば遭ってから、オレの日課はここから始まるようになった。
別に何か悪さをするわけじゃないんだけど、やっぱり寝ている間に部屋に入られるのは、気持ちいいものじゃないでしょ?
顔を洗うために一階に降りる。
この時も、一階の気配を確かめることを怠らないのが、コツ。
下手すればちゃっかり朝ごはんを食べている変態@がいるかもしれないからね。
どうやら今日は居てないようで、何て清々しい朝なんだろうかと思って嬉しくなった。
顔を洗いご飯を食べて、制服に着替える。
ココからしんどい一日が始まるのかと思えば、その足取りも重たくなるのだが。
鬼のような家庭教師に蹴飛ばされて、渋々玄関を出た。
「10代目、おはようございます!!気持ちのいい朝ですね!」
ニカッと笑って挨拶をしてきたのは、よく家の中に出没する変態その@、獄寺君だ。
彼はオレの右腕を自負しているのだろう。
ことごとくオレの世話を焼きたがる。
彼曰く、10代目のお世話がオレの生きがいです!だそうだ。
朝起きると部屋の物が片付けられているのも、彼の仕業。
一度そんな事までしなくていいと思いっきり叱ってからは、頻度は減ったが。
それでもまだコッソリ部屋を掃除してくる。
『オレのため』が前提で直接的な被害はないし、無自覚で悪気がないので【変態その@】に位置づけている。
リボーンが言うには、そんな中途半端に甘やかすなと言うけど、何しろ他に比べて害が少ないので大目に見てる状況だ。