リボーン2
□甘え上手
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這うようにして獄寺君に近寄る。
「10代目?」
「ねぇ獄寺君……いつもの、して?」
オレがそう言うと、獄寺君は少し目を見開いて。
そして蕩けるような笑顔を浮かべた。
「もちろん、喜んで」
そう言って腕を広げてくれた獄寺君に、オレは抱きつく。
そして身体を反転させ、獄寺君の膝の間に座った。
背後からギュッと抱きしめられ、くすぐったくて少し笑う。
最近オレは二人きりになると、こうして抱っこしてもらう。
付き合ってすぐはまだ恥ずかしさでいっぱいだったけど、馴れて来た今では自分からおねだりするくらい、オレは獄寺君にこうしてギュッとしてもらう事が好きだった。
「へへ、あたたかいね」
笑いかけると、獄寺君も優しく微笑んでくれた。
オレが体重をかけて凭れかかっても、獄寺君はびくともしない。
痩せて見えるのに、筋肉がしっかり付いているからかな。
フワリと良い香りがしてオレはクンと鼻を鳴らした。
「あ、クサいですか?」
「ううん。良い香りだなって思って」
「なら良かったです」
同い年なのに大人びて見える獄寺君。
かっこよくてオシャレで頭が良くて、そしてめちゃめちゃ優しい。
―――そりゃあ、こんなにカッコいいんだもん。モテるよね。
女の子に言い寄られてるのも分かる。