リボーン2
□甘え上手
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ベストを脱ぎ、ネクタイを緩めて座る。
同じように獄寺君もオレの隣に座った。
「今日の課題、片付けちゃいましょうか」
「あー、そうだった。数学と英語の課題があったっけー」
「一緒にやればすぐに済みますね」
頭のいい獄寺君。
ホント、頼りになる。
教科書なんかは学校に置いてて軽いカバンを、ズルズルと引き寄せた。
中からクチャクチャになったプリントを引っ張り出す。
うう…面倒くさい。
「これ、やらなきゃダメかなぁ?」
ダメだってことは分かってるんだけど、どうしても勉強する気になれなくてそう言うと。
獄寺君はちょっと困ったように笑った。
「10代目、やらないと補習が増えますよ」
「それはヤダー」
ただでさえ補習で居残りとか増えてるのに、これ以上学校に拘束されるのはゴメンだ。
「さっさと終わらせて、ゆっくりしましょうね」
優しく微笑みかけられて、オレは頷いてペンを握った。
やっぱり先生が良いのか、一時間ほど集中したおかげで何とか課題は片付いた。
「終わったぁ」
「ご苦労様です」
「もう数字は見たくないよーっ」
ペンとプリントを視界から外したくて、カバンに突っ込んだ。
頭はもう使いたくない。
「終わりましたね。ゲームでもしますか?」
プリントを片しながらそう言う獄寺君に。
オレは首を振って腰を浮かせた。