リボーン2
□夏日
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お昼には雲雀がよく足を運ぶというフレンチレストランへと連れて行ってもらい、ツナはかっこよくエスコートする雲雀に、ますます心を奪われ。
(本当に幸せだな)
このまま時間が止まればいいのに、なんて本気で願ってみたりする。
その後も二人でブラブラと買い物を楽しむ。
そんな時。
ツナはふとすれ違った人物を確認するように、立ち止まり振り返った。
(気のせい、か……今すれ違ったの山本に見えたんだけどなぁ)
友達に見えた人物は既に人込みに紛れて見えなくなって、ツナは直ぐに前を向き直した。
時間にしたらほんの数秒だ。
だが。
「……ヒバリ、さん?」
いるはずの恋人の姿が見当たらなくて、ツナは顔色を変えた。
「え……ヒバリさん?」
見渡すがそれらしき影が見当らなくて、慌てて周囲を捜す。
近付くの店に入ったのかと中を覗くが、捜している人物はいない。
「やだ……っ」
不安と一瞬でもよそ見をした自分への後悔で泣きそうになった。
「……っ、ヒバリさっ」
いない恋人に、その場に座り込んで泣きたくなった。
「ヒバリさんっ」
大きな声で名前を呼ぶ。
すると。
背後からフワリと抱き締められて、頭には何かを被せられた。
「―――なに泣きそうになってるの」
それが捜していた恋人だと分かり、ツナは自分を抱き締めている腕をキュッと掴んだ。
「だって……っ、ヒバリさんがいなくて……っ」
「寂しかったんだ?」
問われて頷いた。
「ヒバリさんと、離れたくない……っ」
その言葉に。
(―――ホント、可愛いんだから)
雲雀は小さく笑った。