リボーン2
□依存
4ページ/10ページ
中学の頃に自分の抑えきれない想いを告げ、獄寺は綱吉と付き合うこととなった。
その当時から何かと人気の高かった綱吉だ。
幾度もの横槍を食らいながらも。
それでも二人で着実に愛を育んできた。
許されない関係だともちろん二人は分かっていたし、本来ならば誰かを娶り、跡取りを生さなければならないということも頭では理解していた。
だけど、お互いがお互いのことだけを想っていたし、心の伴わない結婚など、優しい綱吉には出来るはずもない。
だけど。
いつからか、綱吉は獄寺に結婚を勧めるようになった。
『あそこの家の子ね、隼人のことが好きなんだって。一度二人で会ってみたら?』
初めてそう言われた時、一体何の冗談かと思った。
自分の恋人に浮気を勧めるなどという話しは、未だかつて聞いたことなどない。
だが。
何度も言われるうちに。
それが冗談などではなく、本気で言っているのだと分かり。
獄寺は愕然とした。
―――愛していると言ったのは、ウソだったんですか?
―――もう嫌いになったんですか?
愛しい人の考えが分からなくて。
彼を目の前にすれば責めて、詰って、縋りつきそうになった。
そんなみっともない自分など見せたくなくて。
獄寺は綱吉からほんの少しだが、距離を取るようになった。
こんな事は付き合い出してから初めてのこと。
―――その頃からだ。
独りでいると、綱吉が錯乱とも言える状態に陥るようになったのは。