リボーン2
□依存
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城内をたっぷり15分は歩いてただろうか?
やっと最上階に位置する目的地に着く。
彫刻された木目が美しい扉の前に立ち。
あれほど急いでたにも拘わらず、扉の前でほんの少し躊う。
ノックしようとしては引っ込める手。
それを繰り返して。
やがて決意したように扉を叩く。
―――コンコン。
扉が音を立てるが、中からの返事はない。
「失礼します」
声を掛けてから扉を開き中に入る。
だが。
目の前に広がる光景に。
獄寺の足が止まった。
「―――10代目?」
サッと顔色を変えて部屋の主を捜す。
普段は塵一つ落ちていない、手入れが行き届いた部屋は。今は見るも無残に荒れている。
凄惨な状況に、自分が不在の間に何かあったのではないかと、獄寺の顔に焦りが浮かんだ時。
「―――獄寺か」
背後から声が掛かった。
気配を感じさせることもなくそんな芸当が出来るのは、このボンゴレでも彼くらいだろう。
「リボーンさん、10代目はどこですか!?」
振り返り目の前の人物を見据え、畳み掛けるように尋ねる。
するとソファに腰を降ろしたリボーンは、小さく肩を竦めた。
「落ち着け。ツナなら奥の寝室で眠ってる」
リボーンが言い終わる前に獄寺の足は寝室へと向かう。
部屋を突っ切り、寝室へと続くドアを開く。
そこには。
豪奢なベッドに横たわるこの城の主、ボンゴレファミリー10代目、綱吉がいた。