リボーン2

□依存
2ページ/10ページ

 




城内をたっぷり15分は歩いてただろうか?

やっと最上階に位置する目的地に着く。


彫刻された木目が美しい扉の前に立ち。

あれほど急いでたにも拘わらず、扉の前でほんの少し躊う。


ノックしようとしては引っ込める手。


それを繰り返して。


やがて決意したように扉を叩く。


―――コンコン。


扉が音を立てるが、中からの返事はない。


「失礼します」


声を掛けてから扉を開き中に入る。


だが。


目の前に広がる光景に。
獄寺の足が止まった。



「―――10代目?」



サッと顔色を変えて部屋の主を捜す。


普段は塵一つ落ちていない、手入れが行き届いた部屋は。今は見るも無残に荒れている。


凄惨な状況に、自分が不在の間に何かあったのではないかと、獄寺の顔に焦りが浮かんだ時。


「―――獄寺か」


背後から声が掛かった。


気配を感じさせることもなくそんな芸当が出来るのは、このボンゴレでも彼くらいだろう。


「リボーンさん、10代目はどこですか!?」


振り返り目の前の人物を見据え、畳み掛けるように尋ねる。

するとソファに腰を降ろしたリボーンは、小さく肩を竦めた。


「落ち着け。ツナなら奥の寝室で眠ってる」


リボーンが言い終わる前に獄寺の足は寝室へと向かう。


部屋を突っ切り、寝室へと続くドアを開く。


そこには。


豪奢なベッドに横たわるこの城の主、ボンゴレファミリー10代目、綱吉がいた。




 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ