リボーン2
□螺旋
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この部屋に集まってからどれくらいの時間こうしているのかさえ、もう定かではない。
ただこうして時間を過ごしていた。
やがてこの沈黙を破ったのは一人の男だった。
「―――これから、どうなるんだろうな」
小さく口を開いたのは5人の内の一人、雨を司る山本。
その彼の独り言とも取れる小さな呟きに。
銀髪の男がピクッと身体を震わせ、山本を見た。
嵐を司る獄寺だ。
「……知るか」
小さく答え、また顔を俯かせる。
「……骸はきっとこのまま抜けるだろ」
ここにはいない霧を司る人物、六道骸を思う。
「あいつは元々この道が嫌いだったしな」
「それを言うならヒバリもだろ」
獄寺がチラリと窓際に座っている人物を見る。
視線を受けた男は、少し眉を寄せた。
「―――僕は別に抜けるつもりはないけど」
面倒臭そうに告げた雲雀は、雲を司っている。
そんな彼の言葉に。
周囲は意外そうな表情を浮かべた。
「てっきり……抜けるとばかり思ってましたが」
「うむ。未だに群れるのを嫌ってるしな」
雷・ランボと、晴の了平がポツリと漏らした。
それに雲雀はつまらなさそうに窓の外に視線をやり。
「―――ココはあの子がいた場所だからね」
小さく呟いた一言に。
一同は目を伏せた。