リボーン2
□また会う日まで
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遠くで聞こえる爆音が耳を劈く。
煙幕と砂埃が視界を遮るのを、骸は腕で顔を隠した。
あちらこちらで立ち上がる火柱に、今いる場所がそう長くもたないなと判断を下す。
「ここはもう駄目です。さっさと出ましょう」
まだ子供と呼ぶに相応しい身体。
背丈よりも長い武器を手にし、傍らにいる青年を守るように立つ。
青年は自分の胸元程しかない少年が、必死になって自分を守ろうとしていることに小さく苦笑いした。
いつだってそうだ。
まだ十歳とそこそこしか生きてないのに、彼はいつでも年上の自分を守ろうとしてくれるのだ。
青年、ジョットはそんな幼いながらに勇敢な骸を見下ろす。
「骸、お前―――」
「っ!!敵です!!」
鋭くそう言うと骸はジョットの言葉を遮り、武器を構え前を見据えた。
ドタドタという足音と共に銃声が鳴り響く。
「おい!こっちだ!こっちに……っ」
「黙れ」
ジョットと骸の姿を見つけた男が大声で援軍を呼ぶ隙に、骸は駆け寄り男に武器を突き立てた。
「ぎゃっ、ぐっ……」
槍の形をした武器で急所を一突きされた男は、グシャリという音を立ててその場に倒れこむ。
「………っ」
その場に崩れ息絶えた男に。
ジョットは僅かに眉を寄せた。
「つい数日前まで仲間だった奴を……殺さないといけないなんてな」
ポツリと呟いた言葉を耳聡く聞いた骸は、何を今更と溜息を吐いた。
「何を言ってるんです。ヤらなきゃ貴方が殺されます。分かってるんですか?ドン・ボンゴレ」
骸の言葉に「それはそうだけど」とジョットは肩を竦めた。