リボーン2
□オレンジと絆創膏
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空には光り輝く太陽が必ずあるように。
オレの心には、キミがいつもいるんだよ。
【オレンジと絆創膏】
「フンフ〜ン♪」
楽しそうに鼻歌を歌いながら隣りを歩く山本に、オレは思わず笑った。
「山本、ご機嫌だね?」
一緒に行動を共にするようになって随分経つが、山本の鼻歌なんて初めて聞いたかも。
「んー?だってさ、補習もひとまず終わって、やっと夏休みを満喫できるだろ」
そう言って山本は二カッと笑い、また鼻歌を歌い出す。
聞き覚えのあるフレーズに、オレまで吊られて鼻歌を歌い。
目を合わせて笑った。
赤点常連組のオレと山本が、夏休みを返上で補習を受けて一週間。
ようやく今日、最期の補習を終えた。
勉強嫌いなオレ達にしてみれば、確かに開放的な気分になって浮れるのも仕方がない。
「なぁツナ、せっかくだしこのままどっかに遊びに行くか?」
「あ、いいねっ」
山本の提案に、オレは大きく頷いた。
「こんなに暑いし、川で水遊びでもしようよ」
「着替えるの面倒だし、このまま行くか」
どうせ明日にでも夏の制服はクリーニングに出すだろうし、多少汚れても大目に見てもらえるだろうと、山本は笑った。
補習なのに教科書すら入ってない、いつも通りにペシャンコのカバンを大きく振り回して。
オレ達は川へと想いをやりながら通い馴れた道を足軽に歩いた。