女王陛下と呼ばないで
□これが俺の祝い方
1ページ/4ページ
「ふぅ」
思わずため息をついちまった。
そろもこれも部長である誠司のバカヤローが熱出して部活を休んだせいだ。
ったく、部長がいなけりゃ誰が部員達の面倒見るんだっつーの。
いつも適当に副部長やってる俺がやるんだよ!
ま、部員達みんなヒーヒー言ってたから満足だけどな。
あれは笑えた。
雪矢もにこやかに見てたから許容範囲内だろう。
しっかりと副部長の仕事をした俺はバカの様子を見に部屋へ向かう。
どうせ同じ部屋だから病人の面倒も見てやらないとな。
誠司には昨日俺が忠告したのに雨の中ずっと外にいたらしく、ずぶ濡れで帰ってきた。
で、熱出して寝込んでる。
自業自得だけど、俺は昨日さんざん桜のことを言ったからなぁ。
誠司もきっと弱ってたんだろうな。
まさか俺だって桜が退部するなんて思わなかったし。
誠司との仲が険悪だったからなんとなくは予想してたけど…
ま、結果熱出したんならやっぱり俺も責任を感じるわけでさ。
しかたない。
看病してやるか。
.