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□素直じゃないから裏返して
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『素直じゃないから裏返して』
遊星が作業しているのを見るのが好き。色んな角度から彼をみるの。
最近のお気に入りの場所はドアをあけてすぐ、階段の一番上。普段は見上げている彼を見下ろすのが新鮮だから。
「見てるだけでつまらないんじゃないか?」
そう一度聞かれたけど、そんなことないわ。
…でも、たまにはこっちを見て欲しいのが本音。
作業の手を休めた彼に飲み物を持っていく。これもいつものこと。
ただお皿にのせたクッキーは今日だけ特別。
はてなマークを浮かべた遊星がクッキーを見つめ、次に私を見てくる。
「フォーチュンクッキーを焼いてみたの。食べてくれるかしら?」
「ああ。」
お世辞にも柔らかいとはいないソファーにかける。
「紙もちゃんと読んで。」
紙をひろげると、遊星の動きが止まった。
あなたもそんな顔するのね。
くすっと笑みがこぼれた。
「嘘よ。」
え?と紙と私を交互に見る。
「今日は4月1日よね。」
「そうか」
立ち上がろうとしたら足を引っ張られ
「心臓に悪いな」
足の甲に音をたてて口づけされた。
一気に顔に熱があつまる。キスをされたところから痺れてに動かない。
やっと開いた口からは
「それこそ心臓に悪いわよ!」
かわいげのない言葉。
私は素直じゃないから紙に嘘を書いて、それをさら「嘘」と偽った。
嘘が許される今日は4月1日。
「…あなたが嫌いよ、遊星。」
―――終
[あとがき]
ひさしぶりの遊アキ。だってやっとアニメでアキちゃん登場したから。やる気が沸いた…遊アキ好きだよ、うん。
んでもって
足にキスされるアキちゃん
が書きたかった。
きっとニコ動さんで怪物王女のパロ動画見たからだな。
読んでいただきありがとうございました。