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□遊戯王5D's
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「私は貴方についていく。」
そう言ったアキの髪留めが気になったんだ。
【星降る夜に】
明朝の出発に備えDホイールの調整を行っていた。
そうでもしないと夜が明けない気がしたから。シグナーのこと、親父のこと、そしてマーサやラリーたちのこと暗い考えに呑み込まれてしまいそうだった。それに・・・。
いやこんなときに何を考えているんだ。俺はサテライトの希望の光でなくてはいけないのに。
カランと乾いた音をたてて空き缶が転がる。
駄目だ。こんな状態だとまたジャックに殴られるな。
「何を笑っているの?。」
持っていた工具を落としてしまった。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ごめんなさい。そんなに驚くとは思っていなくて。」
すまなそうにいうアキ。
「いや謝らなくていい。ぼーっとしていた俺が悪かったんだ。」
「全くだ。Dホイールをいじっていると周りが見えなくなるからなお前は。」
そうこいつだ。
「ジャックに言われたくないな。」
「なんだと!?貴様ほどではないわ!」
確かに俺は考え事をしていたからアキが目の前にきたのすら気付かなかった。
だから顔をあげたさきにアキの顔があるのに驚いた。しかもその隣にジャックが立っていたことにも。
「にしても貴様があの程度で取り乱すとはな。」
「取り乱すってただ工具を落としただけじゃない。」
大袈裟ね。と笑うアキ。
「?どうしたの遊星。」
「いつの間にそんな仲良くなったんだ?」
顔を見合わすジャックとアキ。
「そんなに見つめあわなくてもいいじゃないか。」
「は?」
「え?」
「二人一緒に来たりして」
「ちょっと待て遊星。」
「そうよ。何言ってるの?ジャックはあなたと一緒にいたじゃない」
「そうだ。隣でDホイールの調整をしていたではないか。」
「・・・・・。」
アキたちと目があわせられない。
「そうか。」
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