Novel

□オトナノジジョウ
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「おやすみ、ナルト。」

まぁるい額に唇を落とす。

安らかな寝息だけが聞こえる小さな部屋。

俺の家に遊びに来ていて、いつの間にか眠ってしまったナルトを送ってきたところだ。

このところ、帰し難くてこんな風にナルトが眠ってしまうまで引き止めてしまい、送ってくることが何回か続いている。





でもね。


−−−今日、泊まってかない?



最近、飲み込みすぎて胃もたれになりそうな言葉だ。

可愛いあのコに言ったら「ほんと?!嬉しいってばよ!」なんて言って、喜んでくれそうだけど。

でも、言わない。

だって、その日は一緒にいられるけど、次の日帰っちゃう時寂しいでしょ。

長く一緒にいればいるだけ、帰す時の寂しさは増すから。

今は毎日帰るって分かってるから、我慢できるけど。

一度帰さなかったら、もう帰ってしまうのに耐えられる自信ないんだよね、情けないけど。

それでもさ、わがまま言えないでしょ?

俺、大人だし。

 
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