Novel

□happy? unhappy?
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それから俺達はいつも通りのくだらねえ話をしながら並んで歩いた。

あー、もうすぐ分かれ道だ。

ここで俺とナルトは別れなきゃなんねぇ。

「……じゃあな。」

「うん、じゃーな!赤丸もバイバイ!」

ナルトが俺の懐に入っている赤丸に頬擦りする。

赤丸も嬉しそうに柔らかそうなほっぺたをペロリと舐め上げた。

あぁぁっ、ちくしょうっ!赤丸の奴羨ましいぜ……。

「あ、そうだ!」

ナルトが突然顔を上げる。

「なぁなぁ、キバ!フード取ってってば!」

「何だ?」

「いーから、早く!」

俺は何だかわからないままにフードを取った。




「キバ、たんじょーびおめでと!」


叫ぶみたいにでっけー声がしたかと思ったら。

―――ちゅ―――

やらけーもんがほっぺたに触れた。





「じゃーな、来年楽しみにしててってば!」

あっけに取られた俺を残して、すごい勢いで金色が走り去っていく。









…………今のって…………

……今のって……

今のって!



そおっと、ほっぺたに触ってみる。

急に実感が沸いた。

「くぁぁぁあああっっ!やったあぁっ!!」




ナルトが!

俺に!

キス、したんだ!




なんだかその場にじっとしてられなくて、俺はめちゃくちゃに走り出した。

もう一生顔は洗わねぇ!

「赤丸!今の見てたか!ナルトが俺にキスしたんだぞ!ほっぺたに“ちゅ”って!“ちゅ”って!!」

あぁ、今思えばこれが悪かったんだ。

赤丸の奴は俺が悲しい時には一緒に悲しんでくれたし、当然嬉しい時も一緒に喜んでくれた。

だから。

俺が喜んでるのを見て、赤丸も喜びの表現をしてくれた。

いつもみたいに。




ペロリ。

「!」

……赤丸がナルトのキスしたところを寸分違わずに舐めた。






「ぎゃあぁぁぁあああっっ!!」

俺の絶叫が里中に響き渡ったのは言うまでもない―――





-fin-

20050204
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