★小説☆

□また、全員で 2
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皆が銃を持ってから何時間が経ったのだろうか



皆、どこに居るんだろう



怖い



一人じゃ、怖すぎる



銃声も何も聞こえない



撃ってはいないんだろうか



心臓が、必要以上に高鳴る



煩い



カチッ



頭に硬いものが当たる



芥「え?」



「…先輩」



日、吉…だよね



日「……先輩、死にますよ」



あ〜あ もっとやってたかったなぁ



芥「うん、死ぬね」



日「怖くないんですか?」



怖いに決まってんじゃん



芥「……大…丈夫」



声が震えてきた



涙が出てくる



俺は死ぬのは怖くない



だけど、もっと生きたいんだと思う



芥「あのね、日吉 俺さ氷帝に居れてすっごく楽しかった 部活で皆で笑った事とか勝った事 最近だったら全国大会に出れるようになった事」



涙が止まらない



声も手も足も震えてる



芥「…全部大好きで大切な思い出なんだよ だからね日吉もその思い出を大好きなままでいてね ずっと ずっと」



日「芥…川先輩…そんな事言ってて良いんですか?」



……



日「命乞いするとか!!逃げるとか他にあるじゃないですか!!」



日吉?



芥「良いんだよ 日吉」



だって



芥「…皆で、また笑いたいから」



バンッ



銃声



俺は倒れる



痛いなぁ



日「…先…輩…」



泣かないで 泣かないで



日吉



日吉は正しい事をしたんだから笑ったって良いんだよ



日吉







またね




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