□ きり番
□ねこねこ☆ファンタジー 7万ヒット御礼
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ぐぅ〜・・・
練習も終え、ロッカーの前で泉の腹の虫が盛大に鳴ったが、育ち盛りの球児達はみんな似たようなもので聞こえているのかいないのか、誰も特に気に留めるでもなく相変わらず部室はざわついていた。
(弁当、いつもより少なかったからなー。)
お腹をさすりながらこづかい前日の今日はコンビニに寄るもの諦め早く家に帰る事を決意している時、後ろから三橋が声をかけてきた。
「い、いずみ君!こ・・これっ!よかった ら!!」
さっさと着替える泉の後ろからおずおずと手を差し出された三橋のその掌にはかわいらしい包み紙にくるまれたいくつかの飴玉。
「お!サンキュー!!」
「え・・・えへ・・」
そのうちのひとつを貰いお礼を伝えると三橋はうれしそうに笑った。
泉の口の中でその飴玉はカラコロと音をたてた。
ねこねこ☆ファンタジー
※あくまでギャグですが浜田ファンの方は読まない方がいいかもしれません。
あと猫耳系統が苦手な方も読まれない方がよろしいです。
何回もいいますが、あくまでギャグです。
それと、ちっともファンタジーではありません。
ピンポーン!
「はいは〜い。」
ピンポーン!ピンポーン!!ピンポーーーーン!!!
「だー!!今開けるから待てって!」
(泉かな?)
泉は今日は部活で浜田のアパートには来る予定はなかったと思うが、とても稀にまるで猫のようにきまぐれにやってくる事がある。おそらく泉だろうと思った浜田は慌ててドアを開けてみると、やはりその先には暑いのか頭にタオルを巻いた泉が立っていた。
「も〜、合鍵を渡してあるっしょ!?・・・どした?」
下を向いたままの泉からは、どこかの占い師でもない限り見えない筈の暗いオーラが立ち込めていた。おそるおそる泉の顔を覗き込むとギラリと睨まれ「ひっ!!」と思わず声が出る。
泉のいつもの大きな目が今は1/3くらいにまでなり、眉間には皺が寄っている。
「・・・・・・。」
「とっ、とりあえず、入れよ。なっ!!」
そう促すと素直に泉は中へと入ったが、部屋の入口で立ったまま動こうとしない。
「あの〜、泉さん??」
浜田がそろりと腕を伸ばした瞬間、その腕を掴まれ、唇にふにっと柔らかく温かい感触が重なった。
(え?え?)
目の前には泉の閉じた目。少し目じりが赤くなってどうにも艶っぽい。
うっすらと目が開き、その艶っぽさに磨きがかかる。唇が少しずれ、その隙間からするりと泉の舌が挿入してきた。
(ええーーーっ!?)
一体泉はどうしたのだろうかと戸惑いながらも、泉の舌に自分の舌を絡ませてそれに応え、部屋にはぴちゃ・・ぴちゃと唾液を通わせる音が響いた。
何度も舌どうしを絡ませて、お互いの歯列をなぞり、これ以上近づけないという程に唇を重ね合う。
泉の髪の毛をくしゃくしゃにしながら、唇をずらしては重ね、舌をこすり合う。
床には泉が頭に巻いていたタオルがいつの間にか落ちていた。
そのままベッドへと泉に押し倒されるような形でなだれ込むと、Tシャツの隙間から手を入れて、めずらしく泉から浜田の肌へと触れてきた。
「・・・はぁ、・・・泉?どうしたの?」
浜田も負けじと泉の短パンのファスナーを下ろし、するりとお尻に手を差し入れ、さらさらとしたお尻に手を這わせた。その動きで少しずつズボンが脱げていく。
もそり。
(・・・ん?)
キスを続けながらも、手に触れたふつうは感じない感触に違和感を覚え、更にそれを追求する。
(何か・・・毛???)
「いてっ!!」
それをつかむとパシッと叩かれ、思わずキスをやめてその正体をつきとめようと上半身を起こした。
浜田の目に入ったのは、細い黒い毛の棒。いや、ユラリとしなやかに、だが力強くそれは動いていた。
目が乾きそうなくらい瞬きを忘れ、その黒いものの元を探すと半分あらわになった泉のお尻から生えてるように見える。それはまぎれもなく“しっぽ”というものだった。
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