□ 小話
□銀色ロケット
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お粥でお腹も膨れ、さ、本格的に寝るぞとした時、浜田が薬を持ってきた。
しかし水がない。
「薬?」
「これが一番効くんだって!」
ニコニコしながら浜田が手に取っているのは銀色のアルミに包まれたアレ。
よく小さい頃熱を出したときに入れられていたアレ。
幼いながらも死ぬほど恥ずかしかった記憶があるアレ。
銀色のアルミを開けると出てくるロケットの形をしたアレ。
それは座薬。
「!!!」
「熱、もう下がったからいらねーぞ。」
マズイと判断した泉は即効で断るが、浜田に布団を剥ぎ取られてしまった。
ストーブを炊いているとはいえ布団の中と比べると寒く、その寒い空気がひやりと泉の足元に触れた。
「やめろーー!!!」
「いてっ。しょーがねーだろ。これが一番なんだって!」
病人とは思えない勢いで激しく抵抗するが、やはりいつものキレがない。
足はそうでもないが、手の力なんて元気な時の泉とは比べ物にならない。
「なんか強姦してるみたいだな。なんだか・・・興奮してきた。」
「ぎゃー!!この変態!猿!!」
足で何回も顔や身体を蹴られながらも泉のズボンを下着ごと脱がすところまでは成功したところで、切り札を投下した。
「明日も部活あんだろ?行きたくねーの?」
ピタリ
泉の動きが止まった。
その隙に泉の両足を持ち上げ腕を伸ばして座薬を手元に持ってくる。
「なっ!!ちょっ!放せ!!!」
赤ちゃんがオムツを換えるような体勢にされ、発熱とは違う熱が顔に集中した。
余程恥ずかしいのか、プルプルと口が震えている。
アルミが剥かれる音がし、ヒタっと冷たい感触が後ろの方に触り思わず力が入る。
「!!!」
「あ、こら!力入れんなって!!」
正直、この座薬よりもはるかに大きい浜田のものを入れているのだが、この異物を入れるという事にすごく抵抗を感じる。
それも浜田の手で。
「自分ですっから!!おめーは外に出てろ!!」
「嫌だ。」
「なんで!?」
「なんででも。」
(こんな恥ずかしい泉を見逃すわけにはいかないつーの!)
「ったく。往生際わりーったら。」
楽しそうにそう言うと浜田は自分の中指を口の中に入れ、指を唾液で濡らした。
そして丸見えになっている泉の後ろへチュッとキスをすると、それをズブリと埋め込んだ。
「ひっ!!」
予想もしてなかった指の挿入にビクンと泉の身体が跳ねた。
ズブズブと泉の中へと浜田の長い指が呑み込まれていき、それに比例して泉の息が荒くなってくる。
「っぁ・・・。なに・・すんだ・・。」
「泉が抵抗すっから、こうやって慣らしてんの。」
内壁を優しく擦るようにくにくにと指を動かすと面白いくらいに泉の身体が反応した。
わざと泉のいい所を押したり擦ったりする。
「ぁっ!・・・・んっ!!」
泉と目が合い、両腕で自分の顔を隠す仕草がかわいい。
泉の恥ずかしそうな顔をみると興奮する。
「バカ・・ヤロー・・。」
息も絶え絶えに言う泉の声には相当に艶っぽい響きが含まれ、無意識に腰をくねくねとひねらせて浜田を誘う。
(・・・したく・・・なった・・・かも・・。)
昨日散々浜田に揺さぶられておきながら、今日なんて熱を出しながらも浜田に慣らされた身体は浜田に触られるとすぐに反応してしまう。
自分は浜田で染められている。くそっ。
悔しさと嬉しさとが入り乱れる。
「そろそろかな。」
泉の荒い息の中で、浜田の平静な声が妙に違和感があった。
「あっ。」
ズズっと指を引き抜くと、その指の変わりに本来の目的だった座薬を投入する。
冷たいそれが、今度は余裕で泉の中へと入っていった。
「よし、終了―。」
さっさと泉に下着とズボンをはかせると、布団をかぶせポンポンと叩き「じゃ、風呂入ってくっから。」と部屋から出て行った。
「・・・・・・。」
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