ハレルヤ
□第5話
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「だァーからウチはそーゆのいらねーんだって!!」
とある港に止められた船の入り口に響く声。
それはどこかうんざりとした声だった。
その声の持ち主の前にいるのは、海賊のような格好をした三人の人間。
「つれねーな。俺達も海賊になりてーんだよ〜連れてってくれよ〜
な?ヅラ」
銀髪をオールバックにし、その顔に明らかにマジックで描いたであろう傷跡と髭を持つ男と、
「ヅラじゃないキャプテンカツーラだ。な?ツナ」
左目を髑髏の眼帯で隠し同じく顔にマジックで描いた傷跡を持つ黒髪長髪の男、
「あ、あはは…」
そしてそんな二人の横で乾いた笑い声をこぼす、同じく顔にマジックの傷跡を持つ糖蜜色の髪の男。
―そう、正面から乗り込む危険を―なにせ一人は敵に顔が割れており、一人は有名な大物攘夷志士、そしてもう一人は真選組副長補佐である―回避すべく彼らがとった行動、それがこの“変装”であった。
――残念ながら“仮装”と言った方が良いようなできではあったが。
救出大作戦
(まずは変装、)(そして潜入)