ハレルヤ
□第17話
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「お出かけ?」
ある日のこと。
休みだった沖田が屯所を出ようとしたところで、まるで彼のことを待っていたかのように壁に背を預けた状態の綱吉に話しかけられる。
「…綱吉」
沖田が驚いたようにその名を呼べば、綱吉はニコリ、笑みを浮かべて。
「最近、帰りが遅いみたいだね」
「そーですかィ?まあ俺もお年頃なんでねェ。寄り道の1つや2つしまさァ」
そう言って肩をすくめて見せた沖田に、綱吉は「ふうん、」とだけ返し。
「わざわざお見送りありがとうごぜえやした」
そう言いながら綱吉の隣を通り抜けようとしたところで、「総悟」とかかる声。
それに沖田は、そちらを振り向くことなくただその場に立ちどまり。
「いろいろするのをやめろとは言わないけど…うちの部下にあんまり危険なことやらせないでね」
「…肝に銘じておきまさァ」
そう言って、その背に綱吉の視線を感じながら屯所を後にした。
魂
(それは、)(気高くそして美しい)