君に届け

□君に届け[学校編]
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 "恋人"じゃなくなってから一ヶ月満たない頃だった。
「なぁ…ちょっと話しようぜ」
 休憩時間僕が静かに本を読んでいた時だった。見知らぬ人に話しかけられ困惑するが、相手はそんなのモノともしてないようだ。
「待って!君は誰なの?」
 僕は追い掛けながら問掛ける。こんな時期に僕に何の用事だろう。初対面は4月の筈だし、"友達になりましょう"ってんなら遅すぎる。今迄誰も話し掛けてくれなかっただけに不信感が募った。早く要件を済ませたい。
「俺が誰だか分からない?」
 
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