その果てに
□綺麗になりまっしょ☆
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羊コに手伝ってもらいながら陸抗は早速浴衣を着てみることになった。
「生地は風通しが良いんですね」
「夏の暑い時に着るそうですから」
手際良く陸抗に浴衣を着せながら羊コは大満足だった。
「とても良く、お似合いですよ」
「ありがとうございます」
照れているのか頬を赤く染めて袖口で隠す陸抗が可愛い。チロチロと鏡を見ては髪を直す陸抗がめちゃくちゃ可愛い。首元を気にする陸抗がヤバい程可愛い。
「幼節ッ!!」
「え‥うわぁ!」
ガバリと陸抗に抱きついた羊コはそのまま陸抗の身体をギューッと抱きしめる。
「可愛過ぎですよ」
「叔子殿‥」
陸抗が羊コの腕の中であたふたと戸惑っていると‥
「離れろ」
羊コの首元をグイっと後ろに引っ張り陸抗から引き剥がすトウ艾。
「何ですか。可愛いでしょう私の幼節。羨ましいでしょう。」
「お前のじゃない」
「トウ艾殿のものでもありませんよ」
「俺のものだ」
「大地に還しますよ」
「俺を甘くみるなよ若造」
羊コとトウ艾の間でバチバチと火花が飛び散った。
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